本日の立花学園

歴史総合~第一次世界大戦はなぜおこり、なぜ多くの死者を出したのか?~

授業の様子

 

本日は2年生進学コースで行われた、歴史総合の授業を紹介します。

 

1学期のスタートは第一次世界大戦とその後の世界情勢について学習します。

 

今回の授業では、第一次世界大戦の発端となったバルカン問題に焦点を当て、列強の接近を背景に、民族の対立とはどのようなものなのかについて、話し合いました。島国に住む我々だからこそ、「民族」という概念を主体的に学び、地政学と絡めて、「なぜ戦争が起きてしまうのか?」という、平和に対する課題意識を持つ必要があるのではないかと、授業の中で感じました。

 

また、第一次世界大戦の特性でもある「総力戦」についても、グループで話し合い主体的に意見を出すことができました。第一次世界大戦における新兵器の登場は、当時の人々の叡智や夢が、戦争の勝利のために集約されたという見方もできると思います。産業革命による目覚ましい発展は、本来は人類を進歩に導くものでありますが、「総力戦」の時代においては、その発展は「毒ガス」や「戦闘機」に変化するということを学びました。

 

さらに、「総力戦」を学ぶにあたって、「戦争中にゲームを販売しても良いか?」という問いを設定しました。これに対して、あるクラスでは、「良い」=5票・「良くない」=4票でした。「良くない」と答えてくれた生徒は、「戦争中にゲームなんて、だめ。勝利に影響しない!」といった意見を述べてくれました。その意見に対し、「良い」と答えた班の代表者は、「娯楽が無ければ、戦争なんてやってられない!!民には娯楽が必要!!」と強い口調で意見を述べてくれました(すごく立派でした!!)。すかさず、この意見に対し、「戦争中に民と軍人の区別はないんじゃないか、総力戦だから」という意見が出て、この議論はいったん落ち着きました。なかなかの主体的な議論を、生徒たちが展開する姿をみて、こちら(教師陣)も研鑽に励む必要があると感じました。「総力戦」の特性として、「人々の娯楽や自由、そして夢を、戦争に勝利するために制限する側面を持つ」、ということを理解し、戦争の時代に生まれず(日本において)、自身の幸せのために努力することができる喜びを、次世代を担う生徒達が感じてくれることを期待します。

 

次回は、「第一次世界大戦は大日本帝国にどのような影響をもたらしたのか?」という問いに焦点をあて、学びを深めます!