本日の立花学園

《2年生》探究学習成果発表会

地域とつながる「動く探究」──松田町の課題に挑んだ高校生たちの3ヶ月

7月10日(木)、本校にて2年生による探究学習発表会を実施いたしました。

本年度、本校では総合的な探究の時間において「動く探究」と題した地域連携型の新しい取り組みをスタートさせています。

本プロジェクトは、千葉大学アントレプレナーシップセンターの小牧瞳様による4月の導入から始まりました。
生徒たちは“松田町”を舞台に、実際の地域課題に向き合い、自らの手で情報を集め、課題を明確化。その後、5月・6月にかけてフィールドワークやインタビューを通じて課題の本質を検証し、松田町の未来に貢献するための解決アイデアを練り上げてきました。

発表会当日は、松田町の町長様をはじめ、定住少子化担当室の方々、地域で活躍される社会人講師の皆様や大学関係者など、幅広い視点をもつ外部の方々をお招きし、生徒の提案に対してフィードバックをいただきました。

各クラスで行われた班ごとの発表では、生徒たちが緊張しながらも、外部の方々からの講評を真摯に受け止め、提案の改善点や可能性について学びを深める姿が多く見られました。「普段出会えない大人から話を聞くことができた」「アイデアをもっと良くしたいと思った」といった声が、生徒の中から自然に生まれていたことが印象的でした。

午後の全体発表では、各クラスを代表する班が登壇し、町の農作物を使った料理による農業の活性化、子どもの交通安全を守る「奴さん安全ロード」の提案、町の魅力を発信する「奴さん体操」など、地域の文化や課題に根ざした多様で創造的な提案が発表されました。

「奴さん体操」を発表した班の生徒からは、「最初は人口減少に目を向け、外から人を呼び込むことを考えていたが、探究を通して“今ここにいる人のために町をよくする”という視点に変わった。町の魅力を育てて外にも発信していけるように、これからも実現に向けて動き出したい」という声が聞かれました。


今回の探究では、“教材は松田町にある”という考えのもと、教員にとっても未知の学びへのチャレンジとなりました。学校としても新しい取り組みでしたが、生徒とともに一歩を踏み出すことで、「探究」という言葉が持つ可能性を、私たち自身も実感することができました。

本校では、今後もこの「動く探究」を通じて、地域と高校生がつながる学びをさらに深化させていきます。そして、生徒の柔軟な発想や感性を、地域社会の未来をつくる力へとつなげていけるよう、学校全体で取り組んでまいります。

今回の成果発表会につきましては、タウンニュース足柄版にも取り上げていただきました。
ぜひ、以下のリンクよりご覧ください。

▶ タウンニュース足柄版 該当記事はこちら