本日の立花学園

《3年生》指定校推薦対象者の補習①

本校では、指定校推薦対象者に対して5日間の補習を行っています。

2年前までは座学中心の補習で大学への進学準備を行っていましたが、昨年から内容を一新。

「大学生活に活かすことのできる補習」という趣旨で、コーディネートされています。

そして、今年はさらにアップグレードされた内容となりました。

この記事を含めて、「本日の立花学園」で3回ほど紹介できればと思います。


1日目:社会見学

1日目は「大人のテーブルマナー講座」「かまぼこ作り体験」「国会議事堂見学」「小田原城でフィールドワーク」の4つの中から希望を取り、各場所へ社会見学に行きます。

昨年は「小田原城でフィールドワーク」だけだったので、今年はかなりバリエーションが増えました。

それぞれにテーマやミッションが設定されており、生徒たちはそれに従って調査、体験を行い、レポートにまとめていきます。

 


大人のテーブルマナー講座

小田原にあるロイヤルマナーフォート ベルジュールでテーブルマナー講座を開催しました。

生徒たちは、普段経験しない結婚式場の雰囲気の中で、始めは落ち着きのない様子でした。

開始から終了まで、全て式場のスタッフの皆様がコーディネートしてくださり、和やかな雰囲気で進行しました。

料理が出る前に、担当スタッフがテーブルマナーについて20分ほど講義を行い、さまざまな知識を教えてくれました。

①上座・下座の席次ルール
②ナフキンの使用(取るタイミング・使用方法・離席時や退席時の置き方)
③フォーク・ナイフの使用(種類・持ち方・使う順番・置き方)
④ワイングラスの使用(持ち方・きれいに見える飲み方)
⑤パンの食べ方

その後、質疑応答の時間がありました。

・バターが入っている容器の蓋はどうすればよいのか?
・左利きの人のナイフ・フォークはどうするのか?

そして、実際にコース料理を堪能する中で、スープの飲み方や魚用ナイフの使い方など細かい点をアドバイスしたり、レディーファーストとはどのようなものかを説明したりして、生徒と密にコミュニケーションを取ってくださいました。

生徒達も、普段食べなれない料理を写真に撮り、ナイフ・フォークに悪戦苦闘し、「先生!これおいしい!」と言いながら笑顔で過ごしていました。


かまぼこ作り体験

小田原市の鈴廣かまぼこ博物館を訪問し、かまぼこ作り体験とちくわ作り体験をしました。

かまぼこ職人(国家資格)の方から丁寧にかまぼこの作り方を習い、自分好みのかまぼこ作りに挑戦しました。

職人の方は簡単そうにかまぼこを作って見せてくれましたが、実際に体験をしてみると、練り物の扱いは大変難しく、形を整える事ですら時間をかなり要していました。

生徒達で協力して、かまぼことちくわを1時間30分程度で仕上げ、できたてを頂きました!

かまぼこの歴史や由来、かまぼこに使われている魚の種類や数など、様々なお話も見て聞いて学ぶことができたと思います。

これから生徒それぞれの道に進んでいくと思いますが、今日の体験を自分の成長に繋げてほしいですね。


国会議事堂見学

国会議事堂見学は朝10時に集合し、2列歩行で国会議事堂へ。

受付を済ませ、エスカレーターで下まで降り、荷物検査を経ていざ入場です。

職員の方の案内で階段を上がり、赤じゅうたんの廊下を進んでいきました。

天皇陛下がお入りになる御休所、さらに進むと下には中央広間が見え、伊東博文、板垣退助、大隈重信の銅像が三方に鎮座する場所にたどり着きます。

そこでは、もう一方には銅像のない台座が。

「銅像をどうぞご覧ください」と職員の方がおっしゃり一瞬静寂が訪れ、その静寂に参加者からツッコミが入りました。

場が和んだ後、「なぜ1つは銅像がなく、台座のみなのか」についての諸説を職員の方から教わりました。

その後、衆議院議場へ向かい実際に記者席の後ろに座り、放送での説明を聞きました。

最後に記念写真を撮って約1時間30分の旅が終了しました。

生徒たちは初めての国会議事堂に興奮し、真剣に話を聞く様子が見られました。

とても刺激的な経験になったようです。


小田原城でフィールドワーク

小田原城ではフィールドワークを実施しました。

・「なぜ小田原城はこのような構造になっているのか」
・「なぜ小田原城は難攻不落の城と呼ばれているのか」
・「小田原城所蔵の甲冑を2つ選び、その特徴を調べよ」
・「小田原城の城主を2人選び、業績を調べよ」

という4つのテーマについて、小田原城内を散策しながら調べていきました。

また、HPで指定されたフォトスポットを周りながら、普段は見逃している地元の歴史を深く調べていきました。

観光に訪れていた老夫婦と談笑をする等、地域の方との交流を持っている生徒もいて、有意義な時間を過ごしていました。


生徒の感想(事後レポートの一部)

「会場に入った瞬間に挨拶や案内、礼儀がとても印象的で、コミュニケーションの大切さがわかった。食事中のマナーや離席時、退出時のマナーには昔からの言い伝えや人としてのルールなど、たくさん意味が込められていて勉強になった。サービスマンの方の気づきや配慮、食事を提供する際の食材の説明など、1つ1つの行動に感心した。今後、私もレストランに行った際は、上座・下座の誘導や食事マナーを意識していこうと感じた。マナーだけでなく、食事中のコミュニケーションも大切にしていきたいと思った。」

「あんなに小さいかまぼこなのに、作るのは大変だと感じました。また、かまぼこの材料が魚のすり身だと知っていたのですが、5種類の魚がかまぼこ1本に7匹分必要だと知り、驚きました。また、かまぼこ職人になるには10年ほど時間がかかるのにも驚きました。そこから、私はどんなものにも職人がいて、そこまでに至る技術が詰まったモノを生み出す努力を理解し、職人などの技術者や仕事人についての理解が深まりました。」

「国会議事堂に行ってみて、今から約90年前に完成したものが今もまだしっかりした状態で残っていて、日本の技術に驚きました。授業でも国会を扱っていたので、実際に見て学べたのはとてもいい経験になりました。当時の月収が40円だと聞いてびっくりしました。」

「この社会見学では、小田原城がなぜ建設されたか、また、城と歴代城主の歴史について知識を得られました。他にも、絵図、古写真などの解説もたくさんあり、とても興味深かったです。私は初めて小田原城を訪れましたが、建物の構造にもしっかりとした工夫、それらを考える方々のアイディアなど発想力に感心しました。」